記録を見たら2/15からやってたので9ヶ月半、休みの日はほぼやらないので実働200日程度。プレイ時間は約200時間。ゲームは1日1時間！高橋名人もにっこりです。ほぼ通勤時間だけしかやってません。一回のプレイ時間は20分とかそんなもんでしょうか。
えらく時間がかかったみたいですが、このゲーム、多分本筋だけなら初見で40時間くらいで終わります。でも、それだと世界の半分も触らず終わるんですよね。
しかも本筋の話は大した話ではなく、「ストーリーの先が見たい」が動機になりづらい。
これは欠点を論っているのではなく、仕方ないところではあります。12は大陸の大国2つとそれに挟まれた小国の話ですが、ある程度リアルなビジュアルで人間数人でやれることとなるとこの辺りが限度で、やれ世界を救うとか、星をどうこうみたいな話になると、戯画化しないと説得力がなくなってしまうんですよね。規模がしょぼくても凝った話はできるでしょうし、8みたいな面白い話にできなくもないとは思いますが、それよりこのよくできた世界を思いのままにふらふら彷徨くことを楽しむ雰囲気ゲーにしたのだと理解していて、システムともそれがマッチしていたのでこれはこれでよかったです。ゼルダのブレワイも大した話じゃなかったけど面白かったし。
いくらストーリーはおまけとはいいながらも、オキューリア周りの話は、なんの捻りもなくいくらなんでもそれはないだろうという予定調和だったし、大団円かといえば中途半端だし、もう少し頑張って考えてくれと感じてみたり、そもそもキャラクターとしては敵の方が魅力的で有能な人ならそうするよなぁという行動をするやつで、絶対倒したいと思うような相手ではないので、ストーリーを前に進める推進力がなかなか厳しいという思いもないではないですが。そもそも街の半グレの若者と幼馴染の女の子が憧れのアウトローと王女の旅に大した理由もなく主人公ですという顔で最後まで同行する時点でもうその辺は割り切ってるのでしょう。繁華街のスカウトと元締めみたいな取り合わせ（言い過ぎ）。
でもしょうがないんですよね。バルフレアを主人公にしちゃうと、バルフレアの過去がストーリーに大きく関わってくるのに、主人公とプレイヤーの知識レベルが合わなくなってしっくりこなくなってしまうし。ヴァンは物語を駆動させるというより、プレイヤーの眼になるためにあそこにいたのだ。
本筋だけなら40時間の残り160時間は何してたかといえば、ひたすらトレジャーハント。
このゲーム、武器防具は店売りのものもありますが、そのほかに一点ものの交易品というやつがあります。
主人公がコソ泥だからなのか、このゲームは敵が落とすか敵から盗めるアイテムが膨大な種類用意されていて、特定の品を一定数売ると代わりに有益な武器防具等が入荷する仕組みです。
本当に強い武器防具は交易品限定だったり、後にならないと店頭に並ばないものが前倒しで入手できたりで、本編そっちのけでイヴァリースを彷徨きつつ宝探しするゲームになりがち。 ガンビットシステムによる戦闘の半自動化もこのスタイルと相性が良く、適切なガンビットの組み方を考えたり、未踏の地で強大でえらく迫力のある敵と戦ったり、膨大な量のフレーバーテキストを読み込んだり、通勤時間の現実逃避に実によろしい感じでした。
隠しボスは本当に強くて、これだけ色んな攻撃を吸収できる味方をちゃんといい塩梅に追い詰められる調整がたいへんよろしかったです。
難があったとすると、宝探しがかなり大変で、交易品に必要なアイテムの数量と種類がブラックボックスで、唯一のヒントも故意にガセネタが沢山混ざられたフレーバーテキストしかなく、取り逃がすと取り返しがつかないものが結構あったり、前提のアイテムが盗むにしろ拾うにしろ確率数%みたいなのがゴロゴロしてたり、敵味方が一斉に入り乱れて行動するため、特に慣れないうちは「なんかごちゃごちゃーってなってよくわからないうちに死んでた」が多発したり、目の前で起こる現象の理由がわかりにくかったり（リフレクでなぜか敵からの魔法を防げない！→リフレクを貫通できる敵でした、とか、敵を殴ってたら何故かこっちが死んだ！→受けたダメージの一定割合が自動的に攻撃者にも降りかかる生態でした、とか、あーそんなのアリなんだ、というのが結構ある）、成長する上で取得する「ライセンス」の効果がいまいちわかりにくく、ジョブを割振りにくかったり（「行動時間短縮」って実際どれくらい短縮されるのか実際とってみるまでわからない、など）くらいでしょうか。
インターネットによる情報交換前提なので仕方ないんですが。
FF9は絵本みたいでしたが、12は完全にゲームで、9は子供にやらせたいと思いましたが、こちらは不幸にもゲーマーに育ってしまったらやってみればと言う感じですね。
個人的にはシステムも世界も楽しかったけど、人を選ぶゲームだとは思います。
